3人が本棚に入れています
本棚に追加
ごごごごとオーラのみで威圧する。
「は、はぁ!?何言ってんのっ!?」
奈都はだんだんとテンパってきて、汗だくになっている。
「私よ…実里…安齋(あんざい)実里…これだけ言っても分からない?死者への冒涜(ぼうとく)…しかと聞いたわ」
きっと睨み付ける。
しかし、器(うつわ)は借り物だから伝わるか分かんないけど。
「実…里…」
ぐっと言葉に詰まった様に呟く。
お、ちょっと効いた?
「そ、二日振り。元気してた?あんたの本心ちゃんと聞いたから」
にっと笑い腹黒く微笑む。
馬鹿だって思う?はは、笑わせ無いで欲しい。私から見れば奈都達のが馬鹿げてるもの。
「……な…」
朱美が声を振り絞り、苦しそうに叫ぶ。
「何であんたここに居んのよ!?あんたの居場所はここに無いの!」
何でって…
何でって言われたら…寂しかったから。
本当は見守って、静かに消えるつもりだった。
けど…
「あんた達を、正しい道に導く為だよ。あんた達が何て思っていようと、私にとって最高の仲間だったもの。」
きっと前を向き、威厳を持って言い放つ。
そう、馬鹿な事して笑った大事な仲間。
例え一人よがりな仲間でも、大切な事には変わらない。
「仲間…?」
最初のコメントを投稿しよう!