三日(みじつ)

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「だから、あんた達も…!?」 体が、引っ張られる感じ…多分この転校生とやらが気が付いたのだろう。懸命に霊体を外に出そうとしている…! ヤバい、ここで出されたらこの娘が… 「と、とにかく!自分を大切にしなさいねっ!!」 だっと駆け出す。 数日しか経っていないのに、久々に走った気がする。 屋上に駆け込むと同時に私は“外”に出された。 「はぁ…はぁ……ふぅ…」 私が体を借りた娘は、荒い息を整えて怒鳴った。 「何勝手に人の体乗っとってるのよっ!?あたしが慣れてなければ大変な事にもなりかねないのよ!?」 めっちゃキレてます。仕方ないけど…目が恐いです…。 「ご…ごめんなさい…。」 しゅんとなって謝る。すると予想に反して、この娘は… 「まぁあの子達の行動にも嫌気が差しててたしね…すっきりしたわ。」 にこっと微笑んだ。 それは屈託の無いとても明るい笑顔だった。 「私、遠藤此花(えんどう このは)。実里…だっけ?乗りかかった船だし、この四十九日何か有ったら手伝ってあげる。」 すっと手を差し出すが、霊体では手が握れないので覆う様に握手した。 「よろしく、此花。」  こうして此花と友達になった。 四十九日が終わるまで残り:四十六日。
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