三日(みじつ)

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 チュンチュン…チュンチュン… 雀の冴えずり、温かな日の光。 生きていればとても素晴らしい朝だっただろう。 しかし、私にはもう素晴らしいとか依然の問題だった。 これが生者と死者の違いだろうか…? そう思ったらとっても悲しかった。 「おはよー」 「うっす!」 外から登校して来た生徒の挨拶と笑い声が聞こえる。 もうそんな時間なのか…。 ふわふわ浮かぶ体を起こし、ふわっと教室の後ろのロッカーの上に座った。 こうして改めて見てみると教室って広い物だ。 普通の教室と違うのは、元・私の机の上に、花がたむけられてるだけ。 もっと…生きたかったな…。 痛切にそう感じた。 死ぬわけないと考えて、無駄に生きたあの時を、取り戻す事が出来ないだなんて…。 悔しかった。とってもとっても悔しかった。 涙らしい物が流れ、死して尚、生を嘆いた。 そんな所にどんどん生徒が登校して教室に入って来た。 本当だったら私も登校するはずだったのにな… 足を少しパタパタと動かしてみる。幽霊なのに足が有るのにはびっくりだが、透けて実体が無い以外は何も変わらないと思った。 「………」 視線を感じた。見えるはずが無いのに。 けど、確かにあの子は私を見ていた。
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