予感

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「俺も自分の強さには絶対の自信を持っているんだが……リネイシアは別次元の強さを持ってる。」 「……信じ難いな。」 「普段は何の変哲もない温厚な奴なんだが、いざ戦闘になると対峙した敵は瞬殺。心臓えぐり出されて終わりだ。」 イクセンが当たり前のように話す内容を聞き、ヴェノムは遺跡でのリネイシアの戦闘を思い出して獣と同じように低く唸った。 「……奴は見ているだけで嫌気がさす。本当の力もわからんが、何より心が読めんのだ。」 「まぁそれは納得だな。あいつは考え方が他と違うからな。」 そう言うとイクセンは困ったようにため息をついて言葉を続けた。 「こんな時にゼノンがいればいいんだがな……」 「……ゼノン様であれば解決出来るとでも言うのか?」 「闇を極めた王だからな。いないよりマシだ。」 ゼノンを馬鹿にしてるのかしていないのかよくわからないイクセンの言葉に呆れたのか、ヴェノムは小さくため息をついてイクセンを見た。
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