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「おーい、クレア出てこーい。」
「どちら様でしょうかー?」
「(お、反応あり。)」
ルナが中から聞こえた声に少しワクワクしていると、ゆっくりと扉が開いて白いローブを羽織った女性が姿を現した。
その女性の身長はルナより頭一つ分高く、背中まで伸びている長い髪は雪によって映えるような淡い桃色に染まっている。
「どなたですか?」
「……あんたクレアでしょ!?全然変わってない!」
「え?」
クレアと呼ばれた女性が軽く首を傾げると、ルナはクレアの肩を叩いて笑顔を見せた。
「あたしよ、あたし!ルナよ!」
「……ルナさん!?あのルナさんですか!?」
「おいおい……何か引っ掛かるっつーの。というわけで入るよ。」
妙な扱いをされて少し困ったルナは呆れたような表情で再びクレアの肩を叩き、クレアの横を通り抜けて家の中に入った。
クレアはそんなルナを見つめながらゆっくりと扉を閉め、扉の前に立ったまま口を開いた。
「どうして……ここに?」
「まぁ色々とね。」
フロウスを抱えているルナは近くの椅子に腰掛けると、嬉しそうな笑みを浮かべてクレアを見た。
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