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キノは少し考える。
「…よし。君達の宿に行こう」
「「わ-い」」
男の子と女の子は傘を持ったままはしゃぐ。
「こっちだよー」
キノはエルメスを押し、少し歩いては後ろを振り向く女の子に微笑んだ。
数十分後……。
キノとエルメスが辿り着いたのは、ホテルではなく、普通の家だった。
ここに辿り着くまでに沢山の人の横を通ったが、キノに話しかけようとする者はいなかった。
キノの方をチラッと見る人はいるが、直ぐに目を伏せて通り過ぎてしまう。
今まで、民宿には泊まった事があるが、民家には泊まったことがない。
キノは期待に胸を膨らませた。
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