秘密にするなっっ☆

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「ところで、戒君?学祭が近いけど、何をするのかな?」 あっ、そんな時期か?学祭、懐かしいな。 大学でもしたが、あんまり楽しくなかったな。 戒が居たら楽しかっただろうな。 『で、何をするんだ?』 俺は興味津々で聞いてみた。 屋台とかするんだろうな。 びくん。 戒はその話題に触れて欲しくなかったのかだらだらと汗をかいている。 おかしいな。 そういや、兄貴のさっきの質問も唐突だったな。 でも、なにするか知りたいな。 きっ。 兄貴を睨む戒だが、兄貴の方が二枚も三枚も上手だ。 ニコリ。 爽やかな笑みで、黒い毒をはきやがった。 「戒君、分かってるよね?僕は理事長だからね。」 つまり、隠し事したら、お仕置きが待ってるよという意味だ。 びくっ。 戒が震える。 素直に言った方がいいと思うぞ。 兄貴は確実に実行するから。 身をもって知っている戒は俺と兄貴の顔を交互に見ながら、小さく呟いた。 「コスプレ喫茶…。」 『はぁ?』 俺の口から何とも間抜けな声が出た。 聞き間違いか? 今、戒の口から「コスプレ喫茶」って聞こえたぞ。 お前、大丈夫なのかよ? 俺、めちゃくちゃ心配だよ。
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