第1章

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 こうなると、おちおちゆっくりなんて出来ない。俺は部屋中を右往左往する。俺は一体どうすればいいんだ?  剛、早く来てくれ。  それよりも気になる事が一つある。  まず、あんな数分のしかも朝八時の週末に、テレビを見ている人がいるのか?さらに、別に金が貰える訳でもないし、テレビを見て、「よし、殺すか」て、わざわざ殺しに来る奴がいるのか?  俺は気になってアパートの窓を開けて、外を確認する。  よかった。やっぱり誰もいないじゃねえか。  すると、サラリーマンが早足でどこかへ向かっている。休日出勤か?大変だな、正社員は。  俺は安心して、窓を閉めようとした時、何かが飛んできた。 「うわっ」  俺は間一髪避けたが、かすったようで、頬に赤い一本の線が浮かび上がった。
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