第1章

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 これは、弓…?いや、ボーガンだ。外を確認すると、サラリーマンがボーガンを構え、ニヤリと俺に微笑んだ。やばい、殺される。俺は窓を閉めた。 「おーい、出て来いよ、中山ぁ、殺してやるからよ」  サラリーマンが挑発している。  俺は冷や汗を垂らしながら、全ての窓、玄関の扉を侵入出来ないように鍵を閉めた。さらに、万が一の為に、窓にはガムテープを隙間なく貼り、ドアにはチェーンをかけた。  とりあえず出来る事はした。後は、剛を待とう。剛は俺を殺したりはしない。俺は信じている。 『裕樹がもしも、追われる立場になっても、俺を裕樹を売らない。絶対な』  俺はあの言葉を信じている。剛は俺を助けてくれる。
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