第1章

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「ばぁか」  大家はニヤリと笑って、果物ナイフを俺の腹に向かって突き出した。 「バカはお前だ」  俺はそう言って、大家の手からナイフを叩き落とし、大家の腹を蹴った。  ちなみに俺はもう大家が殺すのは分かっていた。集金しているのなら廊下にいるはずだ。廊下からは俺がボーガンで狙われているのは見えない造りになっている。  あぶねー。  俺は冷や汗をかきながら、部屋に入った。  蛇口をひねって、水をコップ一杯分注ぐと、一口で飲み干して、ほっと一息をした。
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