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俺は通話ボタンを押すと、剛ははぁはぁと息が荒くなっていた。
「どうした?剛?」
「お前、一体何したんだよ?」
剛もあれを見たのか。
「わかんねえよ」
俺は何もかもわからなかった。なんで狙われたのかもわからない。まず、俺が命を狙われてるのも信じられないのに…。
「とりあえず、お前、外に出るなよ」
「ああ」
「なんか食うもん必要だよな。買ってきてやるよ」
「わるい、頼むわ」
「あいよ」
剛から電話を切ったのか、俺の受話口からツーツーと聞こえる。
剛はお人好しだが、何かと頼りになる。小学校の頃から仲良かったが、バレンタインのチョコの数は大差で剛が勝つし、クラスの女子に俺と剛が仲良いのは不思議だと言われた事もある。剛はそんな奴だ。
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