2章

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「…もう、帰ろ?明日学校あるでしょ?」 母さんが、ずっと僕を見ている姉ちゃんに言った。 外を見ると真っ暗だ。 「…うん。」 姉ちゃんは、僕を見ながら返事をして、ゆっくり立ち上がった。 「望…。また来るからね。」 姉ちゃんは寝ている僕に言った。 そして母さんと姉ちゃんは病室を出ていった。 病室には僕と遊しかいなかった。…あと、寝ている僕。 「…遊はさぁ、どうすんの?」 「?何が??」 「成仏したりするの??」 「まだしねーよ。自分の葬式見てから成仏したいんだ。」 「…そっか。葬式って明日ぐらい??」 「…多分まだまだ先じゃないかな。」 「なんで?」 「…葬式をする俺の死体が、まだ見つけられてないから。」 「…え…?」 「俺さぁ…殺されたんだ。全く知らない奴に。」
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