君は僕、僕は君

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「では・・・・・わが社を選んだ理由は?」 その後、何個か質問を投げ掛けられ しかし、まともに答えれた質問なんか無かった 解答が全てダブってしまう 思いついたことは先に言われる 僕は弱音を吐きそうになった 何分経っただろうか、僕の感覚は何時間も質問されていたような感覚に陥りそうだ 「では、面接を終わります。お疲れ様でした 結果の方は、後に手紙で送ります」 そういって、面接官は部屋を出ていった 僕は、フゥーと落ち着くこともなく、怒りの矛先を部屋にいる一人の男に向けた 「おい!お前」 僕そっくりなやつは振り返った 「何ですか?」 動揺もなく、無表情だった 人形のように、魂がないように見えた 「お前のせいで・・・・お前のせいで」 僕は、その男の襟を握り上げた 「何を言っているんですか?」 男は眉ひとつ変えなかった 僕は、我に返った 僕はただの負け惜しみをしてるだけじゃないか この会社だけじゃないんだ 「悪い」 僕はそういい、襟を放した そして、後ろを振り返らずに会社を出ていった
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