君は僕、僕は君

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会社から離れていくにつれ、さっき起きていたことが現実なのか疑うぐらいだった まるで、ツチノコをチラリとみたかのように 僕は、気がつけば電車に乗り 気がつけば電車降り 気がつけば家の方向へ歩いていた 結婚した妻が待っている、真新しい家へ いつもより遠く感じる帰り道をツタツタと歩く まるでゾンビだ 住宅街に入った 家と家の間から見えた、美しい日没を左手に僕は家が見えたのがわかる 見えるのと同時に、妻の姿も見えた 妻は僕には気付いていない 声をかけようとしたとき、妻の横に見たくないものがあった あの男だ 男と妻はどこかへ出掛けた 浮気よりたち悪いじゃないか!!これだけは許すことができない 僕は後ろから、ついていった 二人は笑顔で話しながら、住宅街を離れていく 妻とあの男の笑顔をみるたびに、日頃でてこない憎しみが噴水のように沸き上がる 拳を握りしめていたのに途中気付いた 二人はドンドン住宅街を離れていったが、ここには覚えがある ここはスーパーへの道だ いつのことだったろうか、遠く前に二人で行った 妻はあの男を僕と勘違いしているのだろうか・・・・・ とりあえず、妻に会わずにあの男に会わなければ 妻にあえば、妻は混乱するだろう 二人はスーパーに入っていった 無論僕も入っていった スーパーに入ってすぐだった あの男はトイレに向かった、妻は買い物カゴを手に商品を見ている 今だ!!僕は男がいるトイレに向かった
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