君は僕、僕は君

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トイレに駆け込んだ僕は、奴を探した あの男はいたって普通にトイレで手を洗っていた トイレに駆け込んだ僕を、彼は見た しかし、何も話しかけてこなかった というよりも、やり過ごそうと考えてるんでは!? そんなことも思いながら、僕は怒りをぶつけた 「お前!!俺の妻をどうするつもりだ」 男はいきなり問い詰められ焦っている 「なんなんだよ?」 その顔は焦りが焦り呼び とても哀れだった あれ?泣き黒子【ホクロ】がある 僕には無いのに・・・・・ さらに僕は、自分もこんな顔をするんだと少し嫌気を持ったが、さらに問い詰めた 「お前はいったい何をしたいんだ?さっきといい・・・・」 僕は奴の襟をもち、壁に押し当ていたのを気付いた 僕が、襟から手を放し改めてやつの顔を見直した 奴はニヤっとしていた.... まるで、ピエロの仮面のように 永久に表情を変えない仮面のように 奴はゆっくりと口を開いた 「僕は彼女から絶対離れないよ。フフフ」 奴は急ぎ足でトイレを出ていった 僕は追うに追うことができなかった
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