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そこで、悠稀は始めて女子から殴られたのだ。
しかも、親友だった紘子から。
大事にしていた髪を三つ編みから解かれ、わしづかみにされて殴られた。
眼鏡は吹っ飛んで、顔まで殴ってくるのだ。
「私、あなたの事大嫌いなのよ」
気の済むまで殴り終わると、紘子は一言吐き捨ててから帰っていく。
「……大嫌いて、私が何したのよ」
無表情で言いながら、悠稀は立ち上がる。
と、体中に走る激痛に顔をしかめる。
そしてふらふらと、図書室へと入った。
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