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「信じる、信じないはお前の勝手だ。ただ、辛い時はいつでもここに来ればいい」 柔らかい笑みのまま、悠紫はさらさらの悠稀の髪を優しく撫でる。 「―――っ!!」 悠稀は顔を真っ赤にして俯く。 ドキドキする胸の鼓動を抑えようと必死になる悠稀を尻目に、悠紫は本を取り出して読み始める。 「…………」 二人とも、何も話さない。 それでもいい。話す必要なんて何一つないから。 ただ、この静かな空間が、悠稀の傷を癒してくれる。 いや、もしかしたら、悠稀の傷を癒しているのは横にいる悠紫なのかも知れないが、悠稀がそれに気付く事はない。
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