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しばらくは何も言わなかったが、悠稀がぼつりと声をだす。
「私は、何で虐められているの?」
そう呟いて、胸の中に抱えていた想いを吐き出す。
「どうして虐められてないといけないの?私が何かやったの!?ねぇ、貴方ならわかるでしょ!」
だって、あいつの親友でしょう!?
悠稀の悲痛な叫びを聞いて、悠紫は本を机におく。
「あいつは、いつもこうやって愛情表現をしているんだ」
いきなり言われた言葉に、悠稀は首を傾げた。
「気に入った奴を虐めるなんて、今時小学生でもやらないよな」
まぁ、餓鬼だって事だよ。と悠紫は締め括る。
「そんな、理由で?」
「あいつの事だ、すぐに飽きるさ」
だから、飽きるまでは俺がついてる。
悠紫は、悠稀に向かってそう言った。
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