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次の日、斎は朝早くから出掛けていた。
悠稀はすぐに徹斗に電話をする。
「徹斗、何時頃に来れる?」
「ん~、昼くらい」
昼は、悠稀の家で食べる事になった。
「今日は外で食べましょうね」
柑奈が指さしたのは、悠稀の家の庭だ。
柑奈が言いたいのは、外で焼きそばか何かを作るつもりなのだろう。
「お邪魔します」
昼に、徹斗がひょこっと庭に顔を出した。
前以て、言ってあったのだ。
「いらっしゃい、徹斗さん」
柑奈がにこにこ笑いながら、徹斗を手招きする。
悠稀は慌ただしく動き回っており、徹斗に手を振る事もしない。
「忙しそうだね、手伝うよ」
にっこり笑って、悠稀の持つ皿を奪う。
「あ、ありがとう」
悠稀も笑いながら、すぐに柑奈のもとに行く。
二人しかいなかったから準備が大変なのだが、徹斗がよく動いてくれるおかげで早くすんだ。
「いただきます!」
美味しそうな焼きそばを頬張りながら、悠稀も徹斗も嬉しそうにじゃれる。
柑奈はそんな二人を見て笑っていた。
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