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徹斗とは、悠稀の幼なじみの事だ。 家も徒歩1分くらいの場所にあるため、昔から交流があった。 徹斗の通っている学校は悠稀と違うが、それでも二人はとても仲が良い。 「徹、居る?」 家の前に立って、扉を三回ノックする。 それは、いつも徹斗の家に来た時の悠稀の癖だ。 「お、悠稀!どうしたんだ?」 出てきたのは、短い髪を金に染めている青年。 だが、大樹のような白に近い派手な金ではなく、明るい太陽のような金髪だった。 悠稀は、この金髪が好きだ。見ていて、とても元気になれるから。 「母さんがご飯作りすぎたって。一緒に食べよ」 そう言うと、悠稀は徹斗の手に自分の手を絡めて歩き出す。 周りから見るとまるで恋人同士だが、二人にはいつもしている行為なので全く意味はない。
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