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話し終わった後、悠紫はずっと無言だった。 大樹は何度も何度も話さなくてはいけなかったため、ぐったりとソファーに座る。 「もういいか?」 「あぁ」 「本当は、話しをする前に悠稀の許可があった方がいいかもしれねぇんだけどな」 そうだ、これは悠稀にとっても知られたくない話しだったかもしれない。 なのに、悠紫はそれを大樹から聞いてしまった。 「仕方ねぇだろ、開き直れよ」 悠紫の悩みが顔に出てたのか、大樹は肩を叩いて慰める。 あまり慰めにはなってないだろうが、大樹の明るさに悠紫は笑う。 「あぁ、そうだな」 「そうだよ。ついでに、渡したい物も渡しとけ」 大樹は、気付いていたのか。 悠紫がずっと、悠稀に渡したい物があるという事に。 流石は親友。悠紫の事を、誰よりもよく分かっている。 「んじゃ、俺帰るわ」 「居とかないのか?」 悠紫の問い掛けに、大樹は苦笑いを浮かべた。
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