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徹斗の家から帰ってきた悠稀は、目を見開く。
家の前に、悠紫が立っていたからだ。
「悠紫?」
悠稀の問い掛けで、初めて気付いたらしい。
悠稀を見て、近寄ってくる。
「どうしたの?」
「特に用はないんだけどな」
困ったような笑み。
そのまま悠稀の頭を撫でる。
悠稀には意味が分からない。
何故悠紫がここにいるのか。
用がないのに、わざわざこんな遠くまで。
「変な人」
久しぶりに言ったような気がする。
悠稀のいきなりの言葉に、悠紫は首を傾げた。
何でもないというように首を振る。
そのまま、家の中に招き入れた。
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