34

8/20

2034人が本棚に入れています
本棚に追加
/373ページ
徹斗の家から帰ってきた悠稀は、目を見開く。 家の前に、悠紫が立っていたからだ。 「悠紫?」 悠稀の問い掛けで、初めて気付いたらしい。 悠稀を見て、近寄ってくる。 「どうしたの?」 「特に用はないんだけどな」 困ったような笑み。 そのまま悠稀の頭を撫でる。 悠稀には意味が分からない。 何故悠紫がここにいるのか。 用がないのに、わざわざこんな遠くまで。 「変な人」 久しぶりに言ったような気がする。 悠稀のいきなりの言葉に、悠紫は首を傾げた。 何でもないというように首を振る。 そのまま、家の中に招き入れた。
/373ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2034人が本棚に入れています
本棚に追加