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次の日、悠稀は徹斗の家の前にいた。 昨日の事に悩んで、悩み疲れた結果。 徹斗に相談しようと思ったのだ。 でも。 「やっぱり、止めようかしら」 フラれた人から恋愛の相談なんて、普通はされたくないだろう。 それでも、徹斗しかいないのだ。 本当は、悠紫からの告白を断りたくない。 でも無理だった。 返事をしようと考えると、徹斗の事が浮かんでくる。 自分の1番大切な人を傷付けて、それなのに自分だけ幸せになるなんて。 どうしても許されない事のような気がする。 「……どうしよう」 徹斗に言いにきたのに、やっぱり話せない。 チャイム自体が押せないのだ。 ため息を付きながら、徹斗の家の前を行ったり着たり。 端から見たら、完全に怪しい人なのだろう。 いつの間にか玄関の扉にもたれ掛かっていた徹斗は、そんな挙動不審な悠稀を苦笑しながら見ていた。 悠稀は自分の事でいっぱいいっぱいなのだろう。 徹斗がいる事に、全く気付いていないのだ。
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