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でも。
「私は悠紫が来てくれた事が嬉しいの」
父親に殺されるかもしれないのに、はっきりと言われた恋人の言葉。
それが、悠稀には嬉しかった。
「ありがとう」
「あぁ」
そっと悠紫に寄り添いながら、悠稀は幸せを噛み締める。
こうやって側にいられるだけで、満足だ。
大好きな人の側に、寄り添いながら笑いあえる。
それがとても幸福な事だというのを、よく知ってるから。
「悠紫」
「ん?」
だから、思いを込めて。
今の気持ちを全て引っくるめて、この一言に込めよう。
「大好きよ」
「あぁ、俺もだ」
二人寄り添い、顔を見合わせて一緒に笑いあった。
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