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開いた扉の奥には、大樹と何人かの青年がいた。
その青年達は、大樹を慕っていていつも大樹に引っ付いている者達だ。
簡単に言うと、パシリである。
「……大樹、何でそいつらいるんだ？」
「やっと来たか、悠紫。ちょっと話し合いだよ」
にやりと、何か企んでいるような笑みに、嫌な予感がする。
「どうやったらあの田之上が泣くか、のな」
その言葉を聞いて、悠紫は頭が痛くなる。
大体の予想はついていたが、やはり悠稀についてだった。
「何でそこまで田之上にこだわる？」
「……俺が虐めて、泣かない女なんて初めてだ。だから、どんな手を使ってでも泣かしてやる」
多分、半分は意地なのだろう。
今までの女と違う悠稀に、大樹は苛々しているのだ。
自分の思い通りに行かない事をなにより嫌う、大樹らしい理由だが、その相手が相手なので悠紫は無視できない。
「いい加減、田之上は諦めろよ」
悠紫の言葉に、大樹は首を傾げて悠紫を見る。
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