9人が本棚に入れています
本棚に追加
おかしな日本語に、葉が「うにゃっ」と反応する。
「簡単に言えば、あんたはこっちの人間たちに極力嫌われているんだよ。すごいやつなんか、簡単に殺してしまうさ」
「というか、そっちのやつの方が多いよなっ」
「え……?どうして?」
「あんたが貴族だから。ただそれだけ」
「そんな……っ」
「アニキい、夙子ちゃんどうするの?」
「そうだな……」
彼は顎に手を当て言った。
「せっかくの小娘逃がす訳にはいかない」
「な……何?」
二人の雰囲気に、身震いする夙子。
「決めた」
葉が彼を見る。どうやら決定権は彼にあるらしい。
「……」
夙子は顔を上げた。
「今からあんたを俺のものにする」
「……え?」
「あんたに拒否権は無いから。いいな」
最初のコメントを投稿しよう!