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そう言って踵を返した。
「はあ!?何言っちゃってるんですか!?意味分かんないです。こらちょっと!どこに行くんですか!?」
ギシギシと夙子の手首に巻き付く縄が音を立てる。その痛みに顔をしかめた。
「うう……」
「アニキは朝食の準備に行ったんだよ。たぶん」
葉は夙子に近づいた。
「まあ、ヒドいことはしないからさ頑張ろ?それに……」
「?」
目の前が陰ったと思ったら、葉に抱きしめられていた。
「なっ……あうう」
「俺、夙子ちゃんのこと好きになっちゃったんだよねっ」
「え……っ。ええ?」
戸惑う夙子。無理はない。
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