#2 もしもシリーズ①

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そう言って踵を返した。 「はあ!?何言っちゃってるんですか!?意味分かんないです。こらちょっと!どこに行くんですか!?」 ギシギシと夙子の手首に巻き付く縄が音を立てる。その痛みに顔をしかめた。 「うう……」 「アニキは朝食の準備に行ったんだよ。たぶん」 葉は夙子に近づいた。 「まあ、ヒドいことはしないからさ頑張ろ?それに……」 「?」 目の前が陰ったと思ったら、葉に抱きしめられていた。 「なっ……あうう」 「俺、夙子ちゃんのこと好きになっちゃったんだよねっ」 「え……っ。ええ?」 戸惑う夙子。無理はない。
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