#2 もしもシリーズ①

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私はもう飼われてるだけのお姫様じゃない。自分で自分の自由を決め、一人で歩くんだ。 「はっ……はあ……はっ……」 深夜。城の中の広くて長い廊下をひたすら走る。誰にも見つからないことを祈って……! 「はあ……はあ……」 長い時間をかけてやっと門の前までたどり着いた。リンゴもバナナも準備オッケー。 「……あ!」 私は門の内側で一番大きな木を見つけた。 「やった……出られる……」 今日はなんて運がいいのだろう! 神さまに感謝して木に手をかけた。 「くっ……うう」 木登りなんて、人生で初めてだった。 しかし、女でも日頃鍛え上げられた筋肉を存分に活用してなんとか門の上まで上がることができた。 「よし……」
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