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放課後、暗くなってから学校に忍び込んだ。
何かいるかなぁと思いながら窓の外を見ると、反対側の棟の廊下を何者かが走ってるではないか!
まさか噂の人体模型!?
オレは早速、理化室のある特別棟へ向かった。
行ってみると三階から騒がしい足音が……
間違いねぇ! 奴だ!
オレは早速階段を駆け上がった。
そして長い廊下を見ると反対側の端にいた。
人体模型の野郎!
奴はこっちを振り返ると、素晴らしく綺麗なフォームで走って来た。
もう嬉しくてオレまで走って向かって行っちゃった。
何か向こうは若干きょどりながらも走って来る。
もう正面衝突しちゃいそう!
とりあえず心の内を叫ばせて!
この胸の高鳴りを受け止めて!
オレの気持ちを聞いて!
「マジでフォームがキモい!」
すれ違い様のラリアットが綺麗に決まった。
愛しの奴は不愉快な崩壊の音を立てて崩れるとスゥーと消えて行った。
もうっ! 弱虫っ!
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