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とりあえず走って喉も渇いたから水飲もうかな。
近くの水飲み場に行った。
ちょっとイケナイ事がしたくなってシャボネットを無駄遣い。
何か楽しい!
一つのボトルが空になった頃、当初の目的を思い出した。
危うく時間をロスしまくるところだった。
シャボネット…恐ろしい子…。
とにかくオレは蛇口を捻る。
もう、目一杯捻ってやった。
水が勢いよく出る。
溜まっていたシャボネットの緑が流されていった。
「……何も起こんねぇ」
オレは傷んだピュアなハートを慰めつつ水を飲もうとした。
しかし、そこで異変が。
突然水が赤くなった。
間違いない!
この色と臭いは……血だ!
「噂は本当だったのか!
………で?」
間を置いて血の勢いが弱くなり、やがて止まった。
「……何か……ごめん」
オレはやる瀬ない気持ちを胸に学校を出た。
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