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「あのね咲夜…」
『いい加減、気付いてくれない?
あんたからの連絡、迷惑なんだよ。』
いつものように、すすり泣く声と共に、携帯を壁に投げ付けた。
鏡の中の自分の顔つきに、胸クソ悪い気分になる。
俺は、いつもそう。
ぶつけようのない不快感を先程まで繋がっていた“携帯”にぶつけるしかなかった。
それでも治まらない、怒りとも何とも言えない気持ち。
スタンバイを知らせに来たマネージャーたちは、変わり果てた携帯に、変わった俺の顔つきに“何があった?”と執拗に聞いてくる。
それがまた俺を不快にさせた。
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