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『サクヤさ~ん』
楽屋のドアを開けた千夏。
千夏もアイツ等と一緒。
携帯と俺とを交互に見比べる表情は、何か言いたげだった。
『何?言いたい事あるなら早く言え』
『“サクヤ”さん。お仕事です』
そう言った時の千夏は、楽屋を出る前の顔と同じだった。
ただ、それけの事。
他人が聞けば、何て些細な事だと思うだろう。
だけど、千夏の一言は“咲夜”から“サクヤ”に変わる手助けをしてくれた。
そして、半年もてばいいと思っていた千夏は。
いつの間にか、俺の傍に当たり前にいるようになった。
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