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よく見ると、見覚えのある顔。
「…一条…?」
「源氏の逸れ者の木曾義仲よ!よく聞けい!」
「?」
幾千もの兵を引き連れて馬に乗っているのは……親友…のはず……。
義仲が見間違えるはずがない。
稽古も勉学も共にした友だ。
「一条!私だ、義仲だ!」
「黙れ!!」
「…一条?」
「…義仲様、一条ではありませぬ、貴方の友だった一条では…」
「…巴、どういう事だ」
「一条は先ほど"源氏の逸れ者"と言いました…」
「…!」
「お主らは源氏を裏切った。それ故、今からこの私が己らを討つ!」
義仲には何が起きているか理解できなかった。
とその時、義仲を呼ぶ声が聞こえた。
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