Present

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俺は今、ある組織を追っている 詳しくはまた話すがそいつらを突き止めるためには 今の俺では力不足だ どうすることもできない ところがある日そいつらへ 近づくための方法が見つかった 調べるのに時間がかかったが どうやら極秘の探偵組織が “ディコーダー” つまり暗号専門の解読者を 急募しているらしい 俺は探偵になりたいとはいえ 人探しや浮気調査をするつもりはない 解きたいんだ。暗号を 一つ一つの鍵を使い 何重にもかけられた南京錠を 解いていくあの感覚 あれはもう止められない 一種の依存症といってもいい ディコーダーになれば 奴らに近づけるかもしれない 直感だけれど 一年かけて探し続け やっと見つけたチャンス そういうわけで俺は その“ディコーダー”に なるため 一週間前に応募をした やはりそう簡単には 情報を流す気はないみたいだ 向こうのアドレスが 分からないようになっていた 履歴書の情報を打ち込み 送信が完了すると 自動でそのサイトは閉じられ パソコンの電源が再起動し そして履歴が消えていた 逆探知されないように プログラムされていたようだ さすが極秘探偵組織だな
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