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その少女は肌を露出する部分が…やや多く大胆に感じられる変わった巫女服を着こなしていた。
彼女は…胡散臭い新興宗教の礼拝堂にでも有りそうな仰々しい造りの玉座に深々と腰掛けている。
まるで特撮ヒーローものの悪の首領のようである。
なんとも怪しげな輝きを放つ水晶か宝石…その球体に両手をかざしてユラユラとぼんやり波打つ映像を浮かび上がらせている。
ボーっと蜃気楼の如く揺らめく、その映像の中には影人の姿も有った。
「我らの命はカグヤ様の為に!!」
これは決まり文句なのだろうか…?
彼らは威風堂々とそれを恥ずかしげもなく叫び、今日もまた新たに忠誠を誓うと…信者か兵隊達は玉座に腰掛けている小柄なカグヤなる妖しげな雰囲気を醸し出す少女の言葉に、すっかり陶酔しきっている様子であった。
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