影蔵の死闘と疾走する影人

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  仰々しく現れたかと思いきや…なんとも眠たそうに目や顔を猫みたいに手の甲で優しく擦りながら、絶える事無く燃え盛る蝶の羽を生やした少女が空中から低血圧の目覚めみたいに気怠そうに話し掛ける。     「うぅむ、残念じゃが蝶ちゃんの力を借りなければならない様な状況なんじゃよ…。   ………………。   長い間の眠りから…ひさしぶりに呼び出しておいて、いささかに急じゃがの…しっかりと頼むぞい。」     幾分…申し訳なさそうに、影蔵は蝶ちゃんに言うのであった。  
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