第3章 プロローグ2

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結衣とは、生まれてからずっとお隣さんで、ほとんど姉妹みたいな関係。 私も結衣も、それなりにオトコと付き合ってきたけど、意外と私たちを引き離すほどのいいオトコはいなかった。 単純に「いいオトコ」はたくさんいたけど、個性があって存在感のある、ずっと一緒にいたいと思うオトコがいなかった。 ということ。 どうせなら、本当の恋を見つけたい。 でも私たちは、恋愛をそんなに気にしていない。 日頃の生活が充実しているおかげだと思う。 個人的に水曜の人は気になるけど…… ま、いいや。 私は自分で「やりたい」と思うことが特にない。 基本的に面倒くさがり。 毎日が楽しければ、それでいいと思っている。 結衣といると、それだけで楽しい。 あの娘は、意外と凝り性だから、いろんなことをやりたがる。 しかも、自分にはこだわるけど、それを人に押しつけない。 だから、私はあの娘の傍で居心地がいいのよね。 高校も、大学も、今も、全てあの娘のやりたいことに付いてきた。 主体性がないと言われようが、結果的に全て正解だったと思う。 結衣がいなければ、それはそれで、私は自分で何かを選んでる。 たまたま、結衣がいたから、その生き方を同じくしていると思って欲しいな〜。 今のかけがえのない生活が手に入ったのは結衣のおかげだし、これからも私があの娘を守っていけたらと思っている。 でも、そんな気持ちは表に出さない。 私はあの娘より、ちょっぴりお姉さんのつもりだから。 私たちを見る人たちは、きっと私の方を下に見ると思う。 そんな感じが楽だからね。 結衣は私のこと、ぶりっ()だとか言ってなかった? ぶりっ()というわけではないんだけどなー。 ただ、のんびりと対応してたら、なんかぶりっ娘に見えるんだって。 変なのー。  
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