第5章 ライブの夜

7/7
前へ
/2979ページ
次へ
由梨がグラスに注いでくれた。 香りをかぐと、フルーティな香りだった。 「へえ~」 一口含むと、ふわっと広がる芳香の中に少しビートの香りがあったが、フルーティさを損なわない。 後味も雑味が無く、すっきりしていた。 度数が高いのにきつくない。 「美味しいね」 「うん」 「お疲れ様です!」 昇君がやって来た。 「今日も一番前でノってたね~」 「もちろんですよ。新曲最高でしたね!」 「まあ、ここ座りなよ。飲みながらゆっくり話そう」 「うっす」 ライブの日はタクシーで来るので、安心して飲める。 酔って訳のわからない会話をしている山元姉妹を置いといて、美味しいウィスキーと、オーナーの差し入れの料理を堪能した。 こうして、ライブの夜は更けていった。  
/2979ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3589人が本棚に入れています
本棚に追加