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由梨がグラスに注いでくれた。
香りをかぐと、フルーティな香りだった。
「へえ~」
一口含むと、ふわっと広がる芳香の中に少しビートの香りがあったが、フルーティさを損なわない。
後味も雑味が無く、すっきりしていた。
度数が高いのにきつくない。
「美味しいね」
「うん」
「お疲れ様です!」
昇君がやって来た。
「今日も一番前でノってたね~」
「もちろんですよ。新曲最高でしたね!」
「まあ、ここ座りなよ。飲みながらゆっくり話そう」
「うっす」
ライブの日はタクシーで来るので、安心して飲める。
酔って訳のわからない会話をしている山元姉妹を置いといて、美味しいウィスキーと、オーナーの差し入れの料理を堪能した。
こうして、ライブの夜は更けていった。
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