1章~運命の出会い~

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  「………。」 目を覚ました少年は起き上がった。体がなぜかだるかった…。 ふと気がついてあたりを見回すと、本が何冊か入った本棚に、小さな机とイス……。明らかに自分が全く知らない場所にいた。そして自分はというと、その部屋にあるベットに寝ていたというわけだ。 「あっ、気がついたのね?よかったぁ。」 そう言って部屋に入ってきたのは、ピンクのシャツの上に白いカーディガンを着て、膝までくるスカートをはいた少女だった。 少年はその少女を警戒して、冷たい目で睨みつけた。 「君、どうしてあんな所に倒れていたの?」 その言葉を聞いた少年は驚いた顔で、少女を見た。 「昨日の夜、私の家の外に倒れているのを見つけたのよ。」 少年は眉根をよせて、しばらく考え込んだ。 「ねぇ、君の名前はなんていうの?私はサフィニア=ローレンス。この街で薬屋さんみたいなものをやっているわ。」 彼女の笑顔を見て、少年は警戒をといて、ポツリと言ってきた。 「――ルル。」 名前を聞いたサフィニアは、嬉しそうに彼の手を軽く握った。 「そっかぁ。よろしくね、ルル君っ。」 「――ルルでいい。子供扱いするな。」 ルルと名乗った少年は、そっぽをむいたままそう言った。
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