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「では美砂さん。針の壁動かしますね。弟さんはまた後で…」
「お願い…。私、もう…」
「決められたことは、実行する。それがゲームのモットーです。噂を試されたことを後悔してくださいよ」
大きな音と共に、針の壁が動き出した。
針の壁は私の左右60センチに位置している。
またゆっくりと動く。
なんとか私はこの針の壁から避けようと走るが、すぐに他の壁に当たってしまう。
逃げ道はなかった。
壁はさらに動き、私に迫る。
私の人生はなんだったのか。
私は何を信じて生きてきたのか。
私は結局、何を信じていたのか。
私は、誰に必要とされていたのだろう。
今の私に心からの友達は一人としているのだろうか。
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