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俺の身長は180センチ。黒板消しを投げてきた三上は174センチ。
ここの教室の黒板は150センチの人間でも一番上まで届く高さだ。
教壇も別に特別高くなっているわけでもない。
三上が手をすべらせ俺の顔に黒板消しをヒットさせたなら、上の方を消してる時の手のスピードがどれだけ速いんだって話になる。
そもそも黒板消しにはスッポ抜けるのを防止するためのものが付いてるだろうが。
使えるものはちゃんと使え。
黒板消しを当てられたせいか、今朝の俺の頭は冴えていた。
いつもなら流すであろう不審な点も冷静に分析できている。
こいつ……わざとやったんじゃないだろうな……。
冷静に分析できたために浮かんできた疑問を、本人に確認しようと口を開いた……――が、開いたところで邪魔が入った。
「こら! 坂本くん? 教室の戸の前で何やってるの? ホームルーム始めるわよ」
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