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「莉緒?」
「私が好きな司を馬鹿にしないで!司の良さが解らない奴なんてほっとけばいいじゃん!今の司はキライ!」
そう言うと莉緒は学校の方へ歩いて行ってしまった。
「…莉緒…」
「司…司は素敵な人だと思うよ、人と比べて足りないところをみないで…優れてるところを見てみなよ。」
椿はそういうと司の手をギュッと握った。
「莉緒は…司のこと大好きだから…悔しかったんだよ。慎吾くんだって…」
凌は立ち上がり、誰かに向かって手を振った。
「司!!!司!!」
「し…慎吾…」
凌と椿は顔を見合わせ、立ち上がりいつの間にかどこかへ行ってしまった。
「司…オレ…」
「あーごめんな~困らせて。ちょっとお腹痛かったっていうかぁ…ほら!ネックレスも直った…」
勇気を振り絞って明るく振る舞う司、振り返ると、慎吾が号泣していた。
「ごめんね、司、オレ…どうしたら男らしくなれるかわかんない。」
「な…なに言って…」
「情けなさすぎて、告白もできない。こんなんじゃ嫌われて当たり前だよ。」
「な…なにいってんの?嫌い所か…うちはあんたが好きで好きでしゃぁないんや!!」
痺れを切らせて司はついに言ってしまった。
「あんたにネックレス貰ったんがうれしかった。頬っぺた触られたらドキドキした。隣で笑っててくてれるんが堪らなく好きやった!あの女が選んだネックレスやって聞いて…悔しかったんや!あの女に触ってるんみて嫌やったんや!なんで言われへんの?好きやって…言ってくれたら…もっと我慢出来たのに…自信もてたのに!」
どうにでもなれ!と行った勢いで一気に自分の中のモヤモヤを解き放った。
「司だって言わなかったじゃん…」
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