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Ⅰ
話の発端は学校の食堂で発覚した。
何だか朝から変だと思っていた琴子と薫に心配されてしまったので、仕方なく二人に説明した。
「……ってことなの」
「………それでどうなのよ?」
「どうするつもりなの?」
タイミングが微妙にずれているが二人の聞く姿は一応真剣であった。
と言うか興味津々だったからこそ、そう見えただけかもしれない。
「断りたいけど……どうやって断ればいいかわからないよ……」
「………やっぱりそうよね」
誰も注文していたものを口にしようとせず、徐々に熱を放出して冷めていくだけだった。
そんな沈黙を切り裂くように、ほんの少し置いて瑠璃は思い切った発言をする。
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