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「すーちゃんに断りにいって貰うなんて……どうかな?」
「ダメよ!」
「ダメだって!」
さっきとは打って変わって同タイミングで強烈なダメだしを受ける。
琴子達が言うのも当然だ、男の告白を別の男が代理で断りに行くなど前代未聞だ。
百歩譲って女友達が代理ならまだしも、男が代理だと相手側に変な勘違いをされるに決まっている。
それ以前に昴が行くはずがない。
絶対に「だが断る」で切り返してくるのは見え見えなのだから。
「どうしよ……」
「この際、昴君に付き合ってもらったら?
そしたら堂々と『婚約者がいるから無理です』って断」
「ダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメェェェェェ!!!
そそそそそそそそそれにすーひゃんが好きとか嫌いとかそんなんじゃなくてててって婚約者って何!!!!!!!!」
思いっきり立ち上がり、回りを見えてない状態で瑠璃は死ぬほど赤面しながら大声で叫んでいた。
あまりの唐突な状況で、かんでいたセリフがあったの何か誰もツッコミをいれらなかった。
「………………あ」
昼休みの食堂は当然満員であるのだ。
つまり全ての視線が大声を上げた瑠璃に集まっていた。
………………
「すみませんでしたーーーーーーーー!!!!!」
カッカッカッカッカッ!
またも大声で叫んだかと思うと、瑠璃は全速力で走り去って行った。
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