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さて、迎えに行くとは言ったものの何処から行くかな・・。いや、待てよ。11人全員を回るのか?なら社長を通して集合してもらった方が・・・。
そう思い、再び社長室へ
「失礼します」
「ティンと・・・あぁ君か。何か困ったことでもあったのかね?」
今、1つ増えたよ!社長室へ来る人皆にティンって言ってるのか。まぁ困ったことを読む力はあるらしい。
「実は11人全員を回るより集合してもらった方が早いかと思いまして」
「あぁ、なるほど。実は私もそう思っていたのだよ」
なら呼び止めろよ。
「ともかく今から集合するよう連絡するから君は事務所内を探検するといい。」
「ありがとうございます」
ん?探検?見てまわるとかじゃなくて?もう何でもいいや。
と、思いつつ社長の言葉に一応甘えて事務所内を探検することにした。
さて、何処からまわることにするかな・・・。とりあえず自分の仕事場に行って挨拶ぐらいしとくか。とゆうわけで事務所の中の事務室に行くことにした。
「ここが仕事場か・・・」
そう、その光景はいたって普通だった。あの社長の経営する事務室じゃないだろと思うぐらい普通だった。
「あら?あなた新入社員さん?」
「あ、そうです。よろしくお願いします」
「私、音無小鳥と言います。こちらこそよろしくお願いしますね」
「あれ?他に事務員さんはいないんですか?」
「実は、今のところ私と社長と候補生達とあなたしかここで働いてないんです」
え?そりゃあ社長がティンティンしてるのもわかる気がするなぁ・・・
「しかし、こんな少人数で大丈夫なんですか?ここ・・・」
「駄目でしょうね」
だろうね。
「あなたが来るまでは」
え?
「一体それは・・・」
「そりゃあ、あの社長さんが馬鹿だからですよ。プロデューサーがいないのにいきなり芸能事務所始める!なんて言い出して・・・。今ではティンティンしてばかりで・・・。でもあなたが来てくれたおかげでこの事務所もなんとかやっていけそうですよ」
なるほど。
「でも、いくつか問題もあるんですよ?」
「問題?」
「まずはあなたにはまだ名前が無いこと。2つ目はあなたがこの事務所を辞めてしまうと終わりだってこと。3つ目はあの社長さんが馬鹿なこと。この3つです。」
まぁ確かに名前は無いがそれはその内名乗ればいいし、1人しかいないプロデューサーが辞めるわけにはいかないだろう。が、最後の社長が・・・って。あの人そんなに駄目な人なのか・・・。
とりあえずそこで小鳥さんとは別れた。
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