第一章 喧嘩屋

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「…あ、お兄ちゃん。 お帰りなさい…」 パジャマを着て、ベッドに横になる少女 上半身を起こし、砕を見つめるその顔は、何処か無理をしていそうな… そんな顔 砕はその少女に笑顔を見せ、ベッドに近づいた 「美兎(みと)?ちゃんと寝てなきゃダメだろう?」 少女の名前は 須藤 美兎(すどう みと) 長い黒髪の十歳の少女 砕の妹にあたる 「お腹空いてないか?」 「あんまり空いてない…」 「そう言って…朝飯も食べてないだろ?」 砕は美兎のベッド脇に置かれているテーブルを見る そこには冷えきったお粥と使われてないピンクのお茶碗 「待ってろ。兄ちゃんがご飯作って来るから、一緒に食べよう?」 「…うん!お兄ちゃんと一緒なら食べる!」 美兎は飛びきりの笑顔を砕に見せた その笑顔を見て、砕も笑顔になり、美兎の頭を一撫でし、キッチンへと向かった…
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