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その時。
また、あの痛みが襲ってきた。
「ぐっ」
こんなに、間隔が短く襲ってきたことはない。
誰にも悟られないように表情を消し、堪えていた。
茜達は、断られて残念というのを話していたが為に、こちらを気にしているものはない。
幸い、痛みもすぐになくなり、誰にも気づかれていないだろうと安心し、意識を茜たちの方へと向けた時。
思わぬほうから声がかかった。
「やっぱり、お願いします」
紫苑がドアからこちらに向かって来ながら、俺らに言っている。
どんな心変わりかは知らないが、茜達にとってそんなことはどうでもよく、『やったね』と、無邪気に4人は喜んでいた。
そんな4人を見て、まぁいいか、と考え紫苑の方へと向くと、こちらを見ていたのか視線が合ったが、すぐに逸らされた為に、真意も見えない。
そして、そのまま案内をする運びとなった。
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