Lost Feeling～力の代償～

２章 覚醒は不意に

　俺が不思議に思い、みんなを見ていると、横から声を掛けられた。

「あなたは、触れた事があるのね」

「何を言って……」

「忘れてはだめ。

あなたはすでに人ではない」

　いきなり意味のわからない事を言う紫苑に動揺し、反論しようと、横を向いた瞬間。

「……！」

　目が合った瞬間、世界が変わった。

「あなたの日常は、すでに日常からかけ離れてしまっているのよ」

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