埋まり始めた客席

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「い、嫌だ…死にたくない」 何とか逃げようと手を振り回する。しかし、男の腹の上にはライズの足が乗せられていて逃げる事は出来なかった。 「残念だが、お前の人生は終わりだ。思い残す事はないかな?」 それを聞いた途端に激しく暴れ出した。 生きたい、生きたいと何度も繰り返す。ただ必死にその言葉を繰り返す。 「まぁ、そんなのは知らないがな」 ― グチャグチャ、バキッ! 肉や骨が裂かれる生々しい音が響き渡る。 「さて、契約者の数は今は50人。あと何人増えて、何人減るのかしら?」 小夜は不気味に笑いながらその場を去った。
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