目覚めは幼なじみと共に

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そのまま結局二人の闘いはヒートアップし、何故か二人共腕に抱き着いてきた。 「あの、お二人さん? こんな両手に女の子引っ付けて歩いてる奴なんて、現実世界では絶対に存在しちゃいけないんだよ?」 「そうですね、じゃあ渚さん離れてください」 「梓ちゃんが離れれば? 亮太は私の方が好きって遠回しに言ってるんだよ?」 またもやっかみ合う両者、結局論争は学校に着くまで続いた。 「やれやれ、やっと着いた」 言葉通りに俺達が通う楽園高校にやっと到着。 「ふわぁ、桜綺麗ですね」 と、興奮気味に言うのはマイシスター。それもそのはず、楽園高校は桜の木が異常に多い。 だからこの季節は素晴らしい景色が見られ、毎年ながら新入生は皆この景色に魅入ってしまう。 かくいう俺もそうだった。 だがどうやら今年の新入生達は桜の木ではなくこちらを見ている。じろじろと。 当然ながら原因はこの二人。 二人共日本人には珍しい髪の色にこの容姿だ。それがおまけに俺に抱き着いているんだから、そりゃあ目がいく。 「それじゃあ梓、また後でな」 玄関で教室に向かう梓と別れ、中庭に張り出されているらしいクラス表の元へ向かった。 「今年も亮太とクラス一緒かな?」 見上げてくる渚はとても不安げだが、 「絶対一緒だ」 自信を持って頭を撫でてやる。 間違いなく一緒だよ。俺達を離すのは教師陣にとっても色々と不都合だしな。
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